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2026年7月8日水曜日

ハシボソガラスの子育て観察記 Part 1|巣作りから3羽のヒナの成長まで

縄張りをパトロールする常連のハシボソガラスのつがい2026年4月3日撮影
電柱:オス
電線:メス

自宅周辺を縄張りにしているハシボソガラスペアを昨年秋から観察しています。2羽を見分けられるようになり、オスを「かっちゃん」、メスを「カー子」と呼んでいます。個体識別については、こちらの記事で紹介しています。


巣作りからヒナの成長まで


この春から初夏にかけて、ペアの営巣・子育てを見守ることができました。繁殖の兆候が見られ始めたのは3月中旬頃です。 それまでは夕方にはねぐらへ帰っていた2羽が、19時を過ぎても帰らず、一緒に電線で過ごす姿をたびたび見かけるようになりました。


庭の枝が巣材に



3月17日、庭にやって来たペアの1羽が剪定して置いていた枝を見つけました。 枝を何本か確かめた後、気に入った1本をくわえて飛び去りました。

庭木の枝を運び出す巣作り中のハシボソガラス2026年3月17日撮影

その後も何度も庭へやって来て枝を運び出し、巣作りを進めているようでした。4月10日になっても枝を運ぶ姿が見られ、まだ巣作りを続けていることがわかりました。

巣材の枝を運ぶハシボソガラス2026年4月10日撮影

近くの雑木林あたりに巣があるのだろうと思っていたのですが、実際はなんと電柱でした。目につく場所でしたが、巣が完成するまでまったく気づきませんでした。 気づいたときには電柱に「営巣観察柱」の表示がすでに付けられていました。

電柱上の巣で抱卵中のハシボソガラスのメス2026年4月19日撮影
抱卵中のメス

幸いにも電力会社が安全上問題ないと判断したようです。


約20日間の抱卵



巣が完成すると、メスは抱卵を始めました。 抱卵期間は約20日間。その間、メスはほとんど巣の中で過ごし、卵を温め続けました。 オスは巣の近くで周囲を警戒しながらメスと卵を守り、エサを運んたりしていました。

隣の電柱から抱卵中のメスを見守るハシボソガラスのオス2026年4月19日撮影
隣の電柱から見守るオス

抱卵中のハシボソガラスのメスと餌を運んできたオス2026年4月21日撮影
抱卵中のメスと
給餌に来たオス

時折メスは巣を離れ、近くの電線で羽繕いをしたり、翼や脚を伸ばしたりする姿が見られました。長時間同じ姿勢で抱卵しているため、体をほぐしているようでした。

巣を離れるのは1、2分。メスが離れている間はオスが巣の近くで卵を守っていました。


3羽のヒナが誕生



5月の初めに3羽のヒナが誕生しました。 孵化して数日はペアが巣の縁にとまり、一緒に中をのぞき込む様子などが見られました。生まれたばかりのヒナの様子を気にかけているようでした。

巣の中を覗き込み、孵化した雛を見守るハシボソガラスのペア2026年5月8日撮影
巣の中を覗き込むペア

この日、電線にとまろうとしたドバトの群れに対し、親鳥が追い払う姿を目撃しました。この時期はまだヒナの姿をほとんど確認できませんでしたが、10日以上経過すると時折首を長く伸ばしてエサをねだるヒナの姿を確認できるようになりました。

巣の中で首を伸ばしてエサをねだるハシボソガラスのヒナ2026年5月15日撮影
ヒナの赤い口が見える

ヒナが小さいうちはメスは巣にいる時間が長く、ヒナを温めながら世話をしていました。 その間、オスは何度もエサを運び、巣の近くで周囲を警戒していました。 

ヒナが少し大きくなると、メスもエサ探しに出ました。それでも長く巣を空けることはなく、すぐに戻ってきました。メスが留守の間はオスが近くで見守っていることが多く、2羽が分担して子育てをしている様子が見られました。 

ヒナたちの餌を探すハシボソガラスペア(つがい)2026年5月23日撮影
エサを探すペア

巣の中のヒナに餌を与えるハシボソガラスのメスと周囲を警戒するオス2026年5月12日撮影

5月中旬には30度を超える日が続きました。そんな日はカー子がヒナを覆い、強い日差しから守っていました。カー子自身は暑そうにくちばしを開けていましたが、それでもヒナから離れることはありませんでした。

強い日差しからヒナを守るハシボソガラスのメス2026年5月19日撮影

ヒナたちは親鳥の気配がすると元気よく首を伸ばしてエサをねだっていました。長く首を伸ばせる2羽に比べると、1羽は体力差でいつも埋もれていましたが、親鳥からエサをもらえることはできていました。

首を長く伸ばしてエサをねだるハシボソガラスのヒナたち2026年5月21日撮影

口を大きく開けて親鳥に餌をねだるハシボソガラスのヒナたち2026年5月28日撮影

5月末にはヒナたちはすっかりカラスらしい姿になり、巣から顔を出して親鳥がいる方向を見つめる姿がよく見られるようになりました。

巣から顔を出して親鳥がいる方向を見つめるハシボソガラスのヒナたち2026年5月31日撮影

次回はいよいよ巣立ち編。カラスにとって巣立ちは大きな試練です。その行方を見守っていきます。

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