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2026年4月27日月曜日

ダイサギとチュウサギの見分け方:識別ポイントまとめ【観察写真記録】

代掻き中の田んぼに現れたダイサギとチュウサギ。①2026年4月14日撮影
・チュウサギ:1番左
・ダイサギ:右側3羽


はじめに



田んぼや湿地などで見かける白いサギたち。その中でもダイサギチュウサギは識別ポイントを知らないと区別ができないほど似ています。

サギはよく首を縮める姿勢をとるため、サイズが逆転して見えることも珍しくありません。見た目の大きさだけで判断せず、細部の特徴と合わせて識別することが重要です。

本記事では実際の観察をもとに両者を見分けるためのポイントを整理しました。

代掻き中の田んぼに現れたダイサギとチュウサギの写真。②2026年4月14日撮影
・左:チュウサギ
・右:ダイサギ  



ダイサギ(Great Egret)


分類



目:ペリカン目
科:サギ科
属:アオサギ属
種:ダイサギ


特徴と識別ポイント



シラサギの中で最も大きな種です。

外見上の主な識別点は口の切れ込み(口角)の位置で、目の後ろまで食い込んでいます

嘴(くちばし)の色は非繁殖期は黄色ですが、繁殖期には全体が黒色に変化し、目先がエメラルドグリーンになります。

3月8日に撮った田んぼで採餌中のダイサギの写真。この時期のダイサギは**冬羽(非繁殖羽)**の状態にあり、嘴は黄色く、脚の大部分が肌色〜ピンク褐色を帯びているのが特徴です。これは、日本で繁殖するチュウダイサギには見られない、冬鳥として渡来する亜種ダイサギ(オオダイサギ)ならではの冬の色彩です。③2026年3月8日撮影
非繁殖期

田んぼに現れたダイサギとコサギの写真。④2026年1月26日撮影
ダイサギとコサギ

繁殖羽として現れる飾り羽は背中(肩羽)のみに見られ、チュウサギやコサギとは異なり胸に飾り羽が現れることはありません。

また、繁殖期にも虹彩(目の色)は黄色いまま変化しません。

代掻き中の田んぼに現れた婚姻色のダイサギ。⑤4月19日撮影
繁殖期(婚姻色)
ダイサギ



チュウサギ(Intermediate Egret)



分類



目:ペリカン目
科:サギ科
属:アオサギ属
種:チュウサギ


特徴と識別ポイント



シラサギの中では中型で、ダイサギと比較すると一回り小ぶりな体格をしています。

ダイサギに比べると首の長さが抑えられたシルエットに見えるのが特徴です。

代掻き中の田んぼに現れたチュウサギ2羽の写真。⑥2026年4月19日撮影
チュウサギ2羽

外見上の最も重要な識別点は、口の切れ込み(口角)の位置で、目の真下付近で止まっており、目の後ろまで深く入り込むことはありません。

代掻き中の田んぼに現れたチュウサギの観察写真。⑦2026年4月19日撮影

田んぼに現れた婚姻色のチュウサギ⑧2026年4月26日撮影
婚姻色

嘴(くちばし)の色は非繁殖期は黄色ですが、繁殖期には黒色に変化し、目先は黄色い色味をしています。

また、繁殖期におけるダイサギとの決定的な違いは、飾り羽と目の色に現れます。 飾り羽は背中だけでなく胸にも現れ、通常は黄色い虹彩(目の色)が一時的に赤みを帯びることがあります。



季節による出現の違い


季節は識別の重要なヒントになります。

・ダイサギ(夏鳥と冬鳥)
一年を通して見られますが、季節によって入れ替わります。春から秋は南から「亜種チュウダイサギ」、冬は北から「亜種ダイサギ(旧称:亜種オオダイサギ)」が渡来します。


 ・チュウサギ(夏鳥)
九州以北の多くの地域では4月頃から見られ始め、秋に南へ渡ります。地域によって差はありますが、春から秋にかけてのみ見られるサギです。

チュウサギは夏鳥のため、冬の寒い時期に見かける白い大型のサギは、ダイサギと考えてまず間違いありません。

代掻き中の田んぼに現れたアオサギとチュウサギ。⑨2026年4月19日撮影
左:アオサギ 
右:チュウサギ

代掻き中の田んぼに現れた婚姻色のダイサギ、コサギ、チュウサギ(手前から)⑩2026年4月17日撮影
・一番手前:ダイサギ
・二番目:コサギ   
・一番奥:チュウサギ



婚姻色にならない個体の存在


4月の代掻きの時期に多くのダイサギが黒い嘴とエメラルドグリーンの目元という婚姻色に変化しますが、中には嘴が黄色のままの個体が混じることがあります。これには2つの可能性があります。


 1. 亜種ダイサギ(旧称:オオダイサギ)

冬鳥として渡来するグループです。4月下旬頃まで日本に留まる個体がいます。日本ではほとんど繁殖しないため、この時期でも嘴が黄色のままの個体と、婚姻色に変化した個体の両方見かけます。

見分けるポイントは、脚の中央にある関節とその上部の色です。この関節から上の部分が黄色や桃色を帯びていれば、この亜種の可能性が高いです。


 2. 亜種チュウダイサギの非繁殖個体 

日本で繁殖するグループですが、若鳥などは嘴が黒くならないことがあります。こちらは足が付け根まで真っ黒なのが特徴です。

見分けるには脚の色やサイズ感が重要になりますが、また別記事で詳しく解説します。

代掻き中の田んぼに現れたダイサギ(非婚姻色)⑪2026年4月19日撮影
婚姻色ではないダイサギ



おわりに



4月に入り、夏鳥であるチュウサギやアマサギが加わり、ダイサギやコサギも美しい婚姻色を見せる、サギたちの一番華やかな季節がやってきました。

水辺を彩る彼らの装いの変化は、この時期ならではの楽しみです。

代掻きの田んぼに集まったアマサギとダイサギ。⑫2026年4月14日撮影
代掻きに集まったサギたち

代掻き中の田んぼに集まったアオサギ、ダイサギ、コサギ。⑬2026年4月14日撮影
代掻きに集まったサギたち