自宅付近にほぼ毎日現れるトビのペアを2025年9月6日から観察しています。うちの周辺にはこのペアのほかに単独の個体が数羽やって来ます。
観察1日目から電柱に姿を見せた番(トビ男・トビ子ペアと命名)は、朝と午後の数時間を電柱A付近や雑木林で過ごすことが多く、長居するのは今のところ、このペアだけのようです。電柱Aに別のトビが飛来するとトビ子が追い払う姿をよく見かけます。
②の写真は2025年9月6日に撮影した観察1日目のトビ男・トビ子ペア。最初は親子あるいは兄弟の可能性もあると思っていましたが、しばらく観察を続けるうちに、行動や距離感から番だと結論づけました。
撮影時点では見分けがつかなかったのですが、今では条件付きで2羽を識別できるようになりました。②の写真は細部が鮮明ではありませんが、いくつかの識別ポイントから、電柱のてっぺんにいるのがトビ男で、電線にとまっているのがトビ子の可能性が高いです。
続いて③は9月8日の写真。こちらの写真は両者の特徴がはっきり出ています。電柱のてっぺんにいるのがトビ子、電線にとまっているのがトビ男です。
④の写真は9月12日に撮影したものです。電柱のてっぺんにいるのがトビ男で、電線にいるのがトビ子です。この写真ではあまり大きさが変わらないように見えますが、実際に見るとトビ男の方が少し小さいので雄と判断しています。
先ほど条件付きで2羽を見分けられるようになったと書きましたが、以下の特徴から「トビ男(オス)」か「トビ子(メス)」かを判別しています。
トビ男は目の周りから耳羽にかけて黒褐色の斑が濃く、晴天時はトビ子との違いがはっきりと確認できます。全体的にトビ子よりも体がスリムで、9月から10月にかけては羽縁に白いラインが目立っていました。
トビ子はトビ男よりも少し大きく、正面からだと丸顔でふっくらとして見えます。とはいえ、角度や姿勢により、トビ男の方が大きく見えることがあるので、一枚の写真だけでは判断できません。
トップ写真の①は2025年11月22日に撮ったものです。数ヶ月観察した結果、このときまでには2羽の区別ができるようになりました。電柱のてっぺんにいるのがトビ男で、電線にいるのがトビ子です。
⑤の写真は2025年11月24日撮影。てっぺんにいるのがトビ男で、電線にいるのがトビ子です。
雨で羽が濡れているときや曇天・夕方などの光量が少ないときは個体識別が難しいことがあります。
⑥の写真は雨の日の2025年9月18日に撮ったものです。てっぺんにとまっているのがトビ男で電線にいるのがトビ子です。動画もあり、複数の判断材料で個体識別ができましたが、もう少し暗いと厳しかったかもしれません。
⑦は雨模様の9月22日に撮った写真。羽縁の白いラインと目の周りの黒さが目立つことからトビ男と推定。別の単独個体を除外したのは近くにいるトビ子が追い払いに行かず、30分近く電柱Aを使っていたためです。以上からトビ男の可能性が高いと判断しました。
⑧は曇り空の9月27日の写真。目の周りの黒褐色の部分が狭いこと、首をすぼめてとまる姿勢、顔や肩のラインがふっくらしてみえることなどからトビ子と推定。
1羽で電柱に現れた場合は色んな角度から、特に正面と横から見た姿を確認できると個体識別しやすくなります。常連個体に限っていえば、データの蓄積があるので、1枚の写真でも見分けがつくことが多いです。
⑨は11月11日の写真。見た瞬間、すぐにトビ子だと分かりました。見極めポイントは既に言及しているので割愛します。暗い写真の場合も識別が可能か、確認してみましょう。
⑩は観察21日目の9月30日に撮った写真です。複数の特徴から電柱のてっぺんにいるのがトビ男、電線にいるのがトビ子と判断しました。直前に羽繕いをしていたトビ男の羽がごわつき、トビ子よりふっくらして見えますが、その直前に撮った⑪の写真を見れば実際はスリムな体型なのが確認できます。
個体識別ができるようになったことで気づいたことがあります。それはトビ子の方が電柱Aをよく利用しているということです。
PCに取り込み済みの2025年9月6日から12月1日までに撮影したトビの写真を集計・分析した結果、ペアで寄り添っていたのが19回、トビ子が単独でてっぺんに現れたケースが57回、トビ男単独は28回でした。12月2日以降のデータも後日集計予定です。
ペアで寄り添っていた19回のうち、トビ男が電柱のてっぺんにとまっていたのが17回、トビ子の場合はわずか2回でした。ペアで寄り添っているときにトビ男が電柱のてっぺんにいることが多いのは、トビ男がてっぺんでくつろぎ始めると、トビ子がすぐに飛んで来るのに対し、トビ子が電柱を利用しているときは、トビ男は遠慮しているのか、別の場所にとまることが多いからです。
トビ男が電柱のてっぺんにいた17回は、観察開始時点で既にペアで寄り添っていた(どちらが先にいたのか確認できなかった)ケースと、トビ子が後から電線に現れたケースの2パターンがあります。
これまでの観察記録から、前者のケースもトビ男が先に電柱Aに現れた場合が多いのではないかと推測しています。というのも、トビ子が電柱にいるときにトビ男が後からやって来て寄り添う場面をほとんど見たことがないからです。
これまでの観察記録から、前者のケースもトビ男が先に電柱Aに現れた場合が多いのではないかと推測しています。というのも、トビ子が電柱にいるときにトビ男が後からやって来て寄り添う場面をほとんど見たことがないからです。
ペアの動きを観察していると、往々にしてメスのトビ子の方が主導権を握っているように見えます。トビ子は電柱の使用回数は常連トップ。多い時は1日5回以上。 てっぺんでのんびり羽繕いしたり、食事をしたり、嘴の手入れをする姿をよく見かけます。
【検証結果】
条件が揃えば、個体識別は可能です。
トビ男(オス):
・目の周りから耳羽にかけての黒褐色の模様がトビ子より広く濃い
・遠目に見ると、目の周りの黒褐色の斑と瞳が一体化し、実際の目よりも大きく見える
・頭部から肩のラインが細く、顔立ちも体つきもトビ子よりもスリム
トビ子(メス):
・正面から見ると、丸顔でふっくらとして見える
・目の周りの黒褐色の斑がトビ男より細い
・とまっているときは首をすくめ、首がほとんど見えない姿勢を取ることが多い
・トビ男よりも少し大きい
注意点
・同じ体勢で並んでとまっていない限り、体格差は分かりにくい
・個体識別には複数の判断材料が必要






