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2026年3月13日金曜日

電線にとまるサギ、とまらないサギ | アオサギ・ダイサギ・コサギの違い【写真付き】

2025年11月12日撮影。電線にとまり、後ろ姿で頭も見えないほどまんまるに丸まったコサギ。足指の黄色が特徴的なコサギの定点観察記録。 ①2025年11月12日撮影

自宅周辺にほぼ毎日3種類のサギがやってきます。アオサギ、ダイサギ、コサギ。この三種のサギを自宅の窓から定点観察しています。

サギ類の主な採餌場所は水田、河川、沼地、湿地などの浅い水辺です。

自宅周辺の環境:
✔️川
✔️田んぼ
✔️用水路
✔️池

自宅の裏には小川が流れています。農業用水路としても使われている川で水位が下がると、サギたちがそこでよく採餌しています。その川と周辺にある電柱、電線、雑木林などに現れるサギたちを半年ほど観察している中で興味深い違いに気づきました。

その一つは「電線にとまるか、とまらないか」という違いです。

今回はアオサギ・ダイサギ・コサギの「電線利用」の違いに注目し、半年間の観察記録をまとめてみたいと思います。

アオサギは電線を使う?


三種の中で一番大型のサギがアオサギです。体は青みがかった灰色で、白い首に黒い縦模様が入り、目の上から後頭部にかけても黒い筋が伸びています。

自宅周辺に毎日のように現れるアオサギ。田んぼ・川・用水路でよく採餌しています。では休憩場所は?

採餌場所の水辺や田んぼ以外でよく姿を現す順に

・電柱のてっぺん
・屋根
・雑木林の高い木

特に利用するのが電柱のてっぺん
川で採餌後に羽を休めたり、採餌前に獲物を探して周囲を見渡している姿をよく見かけます。

2025年11月5日撮影。美しいスーパームーンの夕暮れを背景に、首を折りたたんでコンパクトに電柱のてっぺんにたたずむアオサギ。真横から捉えた常連アオサギ・サギ太の定点観察記録。 ②2025年11月5日撮影
電柱A
アオサギとスーパームーン


2025年11月11日撮影、首を折りたたんで電柱のてっぺんにとまり、遠くを見据えるアオサギ。真横から全身を捉えた常連アオサギ・サギ太の定点観察記録。 ③2025年11月11日撮影
電柱B


2025年12月15日撮影、電柱のてっぺんにとまり、真下を流れる小川に目をやる常連アオサギ・サギ太の定点観察記録。 ④2025年12月15日撮影
電柱A

雑木林の木にとまっているのもたまに見かけますが、庭木にはとまりません。高さのある木はうちにもあるのですが、人間を警戒しているのか、庭木を利用しているのを見たことがありません。

2025年11月12日撮影。雑木林の樹頂付近にとまり、周囲を見渡す常連アオサギ・サギ太の定点観察記録。 ⑤2025年11月12日撮影
雑木林

2025年11月12日撮影。電柱に居座るトビ(トビ子)と、隣の雑木林の樹頂から無言の圧をかけるアオサギ(サギ太)のツーショット。縄張りが重なる常連トビとアオサギの定点観察記録。⑥2025年11月12日撮影
長居するトビに無言の圧?


では鳥がよくとまっている電線はどうでしょうか。

この半年間の観察では、アオサギが電線を利用している姿を一度も見たことがありません。体が大きいため、安定した足場と見晴らしの良さが必須のようです。

結論:アオサギは電線を使わない。電柱のてっぺん派。

 

2026年2月10日撮影、首を折りたたんで電柱にとまり、遠くを見据えるアオサギ。真横から全身を捉えた常連アオサギ・サギ太の定点観察記録。 ⑦2026年2月10日撮影
電柱A

ダイサギは電線を使う?


体のサイズはアオサギとほぼ同じで、全身が白いサギです。くちばしは黄色(繁殖期は黒っぽくなる)で目の後ろまで伸びています。

ダイサギも、半年間の観察で電線を利用している姿を確認できませんでした。

よくとまっている場所は
・屋根
・雑木林の高い木

2025年11月12日撮影、雑木林の樹頂付近にとまり、遠くを見据えるダイサギ。高い場所を好むダイサギの定点観察記録。 ⑧2025年11月12日撮影
雑木林


2025年11月12日撮影:電柱にとまるアオサギ(サギ太)と、隣の雑木林の樹頂にとまるダイサギ。互いに向き合い、見つめ合っているようにも見える大型サギ二種の定点観察写真。 ⑨2025年11月12日撮影
向かい合って見つめあう(?)
電柱Aのアオサギと林のダイサギ


  一方で、アオサギと違うのが電柱のてっぺんをほとんど使わないこと。
自宅周辺には電柱をよく使う大型~中型の鳥(トビ、アオサギ、カワウ、カラス)が多いので彼らを避けているのか、単純に屋根のほうを好んで使用しているのかもしれません。

2026年3月8日撮影、民家の屋根にとまり、首を少しすくめて佇むダイサギ。真横から全身を捉えた大型シラサギの定点観察記録。 ⑩2026年3月8日撮影
屋根

そしてアオサギと同じく、庭木にはとまりません。

結論:ダイサギは電線を使わない。屋根を一番よく利用する。

 

2025年12月16日撮影、民家の屋根で首を折りたたみ、コンパクトに佇むダイサギ。大型シラサギの定点観察記録。 ⑪2025年12月16日撮影
屋根

コサギは電線を使う?


 三種の中でいちばん小さく、全身が真っ白な羽におおわれているのがコサギです。 黒いくちばしと黄色い足先が特徴です。

コサギも田んぼ・川・用水路でよく採餌しています。では採餌前後に一番とまっている場所は?

よく姿を現す順に
・電線
・電柱のてっぺん
・屋根
・雑木林の高い木

コサギは3種の中で唯一電線を利用します。

2025年11月24日撮影、電柱にとまるアオサギ(サギ太)と、電線にとまるコサギのツーショット。向かい合わせで佇む、足場の好みが異なるサギ二種の定点観察記録。 ⑫2025年11月24日撮影
電柱A
アオサギとコサギ

コサギはさまざまな電線にとまります。

例えば、
・ねじねじの引込線
・くるくるした螺旋形状の電線
・太めの電線
・細めの電線

とにかく 電線なら何でも使うという印象です。

2025年11月11日撮影、黄色い足指で細い電線をしっかりつかみ、器用に止まるコサギ。電線を巧みに利用するコサギの定点観察記録。 ⑬2025年11月11日撮影
細めの電線

2025年11月12日撮影、太めの電線に黄色い足指を添え、綱渡りのようにバランスを取りながらとまるコサギ。真横から全身を捉えた小型のシラサギの定点観察記録。 ⑭2025年11月12日撮影
太めの電線

2025年11月24日撮影、螺旋状の電線を両足指を重ねるようにしてしっかりつかみ、カメラ目線のコサギ。特殊な形状の足場も使いこなす、小型シラサギの定点観察記録。 ⑮2025年11月24日撮影
くるくるの電線

川で採餌した後、そのまま近くの電線で休んだり、周囲を見渡したりする姿をよく見かけます。

2026年2月24日撮影、斜めに下っていくねじねじの引込線にとまり、サーフィンをするようにバランスを取るコサギ。特殊な電線も乗りこなす、小型のシラサギの定点観察記録。 ⑯2026年2月24日撮影
ねじねじの引込線

もちろん電線以外にもとまります。

・電柱のてっぺん
・屋根
・雑木林

にもとまりますが、いちばん利用しているのは電線です

結論:コサギは電線ヘビーユーザー

2025年11月27日撮影、細い電線にとまり、風に胸の長い羽をなびかせるコサギ。電線を巧みに乗りこなす、小型のシラサギの定点観察記録。 ⑰2025年11月27日撮影

三種の「とまり木」比較


半年の観察記録を整理すると、こんな傾向が出ました。

種類電線電柱屋根雑木林庭木
アオサギ××
ダイサギ××
コサギ×

体のサイズ、足場の安定性など、いろいろな要因が関係しているようですが、同じサギでも、はっきりとした違いがみられました。

定点観察を続けて思うこと


最初はただ「サギがいるな」と思って見ていただけでしたが、半年観察していると種ごとの特徴や今まで気づかなかったことが見えてきました。

季節が変われば、サギたちの行動もまた変わるかもしれません。

これからも自宅周辺のサギたちをのんびり記録していこうと思います。